Rieの私小説 「サヨナラ、俊くん」 その2

 

Rieの私小説

「サヨナラ、俊くん」 

 その2

 

 

酔っ払いから

助けてくれた

ヒーローの

名前は、俊くん

 

彼と東京駅の

丸ビルで待ち合わせ

オシャレなイタリアンを

予約してくれたらしく

「うわー、

 このイタリアン

 有名だよね!

 予約嬉しいなー。

 嬉しいな!

 ありがとうっ」

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LINEのやり取りは

モテテクニック満載

無邪気に

喜んでるフリ

したけれど

本音は、

ウラハラ

女性慣れ

してるのかな?
イケメンだしね・・・

お姫様のように

扱ってくれることに

逆に不安・・・

グルグル・・・

になってしまうの

待ち合わせ場所で

彼に再会。

 

彼は満面の笑みで

私を迎えてくれる。


その笑顔に

少しずつ私の警戒心が

ほどけていく。

「ねえ、りえさん、

 彼氏いるの?」

シャンパンで

乾杯した後、

ストレートに

口説いてくる彼

あまりにも

緊張してしまい

言葉が出ないから

曖昧な雰囲気

出してみる
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モテテクニックを駆使して

モテる女を気取っていく

そう決めたの

食事の後、

丸ビル近くで

散歩しながら、

あれこれ

お互いのことを話

彼は、千葉在住。

お父様が創業した会社の

2代目としての修行中。

二人が出会った

パーティーは、

お父様の代理で

参加していたとのこと。

「ああいう場所は

 得意じゃないんだ。

 

 うちの親父世代が多くて、

 話を合わせるのが大変で。

 しかも、2代目ってことで、

 お坊ちゃん扱いされるから、

 まともに商談ができない」

彼の仕事への

熱い想いを

聞き入ってると

「りえさんって

 聞き上手だね。

 こんな風に

 リラックスして

 本音を話せるなんて

 滅多にないよ。

 どこに行っても、

 本音を話せる人に

 巡り合えないんだ」

彼は嬉しそうに

してくれた。

そして、

手を繋いできた。

彼の強引な

口説きで、

私たちは

お付き合いすることに

なったの。

 

次の日からは
毎日のLINE
 
昼過ぎに
お互いの仕事の話

GWには

ボウリングデート
私の誕生日は
お台場デート

夢のように楽しい日々

だけど、幸せな日々も

あっという間に転落の予感

6月は上半期で忙しいって
彼が言って会えなくて。
だから、7月初めの
デートの約束は
スッゴイ楽しみで・・・

エステに行ったり
ネイルサロンに行ったり

それなのに、

前日に彼からのLINE

「ごめん。

 お腹が痛くて・・・
 明日、
 キャンセルしていい?」

そこから・・・
なかなか次のデートが
決まらない。

「シュンくん、

 体調、大丈夫?」

「うーんイマイチ。
 だけど、

 仕事休めないんだよね。
 りえさん、
 心配してくれてるのー
 ありがとー」

こんなLINEの

やりとりだと・・・

「ねえ、

 今度いつ会えるの?
 早く、会いたいなぁ・・」

そんな風に、
デートのオネダリLINE
送ること
ためらってしまう。

だから、

本音とウラハラに
こんなLINEを送って
大人女性を
演じてしまう。

「お仕事頑張って!!

 私も、
 仕事ばっかだよー」

本当は会いたくて
仕方ないのに・・・・
会いたいって
甘えられなかった。

 

 

8月に入り

もう寂しさの限界
思い切って

彼にLINEするの

「シュンくん、会いたい!

 会いたいよー」

そしたら・・・
お盆休みに

デートのお誘い!!

「りえさん、

 お盆休みには

 デートできそう!
 どっか行きたい

 場所ある??」

二人でLINEラリーして、

彼の地元をドライブして
温泉宿で一泊しようって

計画を立てて・・・

とっても

楽しみにしてたのに

またまた

前日ドタキャン!!
接待で

飲み過ぎたとのことで・・

いくら

仕事熱心って

言っても

私は、

かなり呆れ果ててしまい

毎日のように

していたLINEを
少し減らしたりして。

LINE減らしたら
彼が慌てて

 

グイグイ追いかけて

くれるかな
そんなことを

夢見たのだけど・・・

だがしかし

現実は

私がLINEを

減らした分


彼もLINEを

減らしてきた

そして・・・

突然の

彼のLINE未読

未読の前

普通の会話
何の前触れも

なかった

私は、

頭真っ白になった
 

 

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