ツイン恋愛小説 運命の恋愛 最終話

運命の恋愛 第一話

 

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運命の恋愛 第二話

 

 

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運命の恋愛 第三話

 

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運命の恋愛 最終話

メモリー・オイルが届いてか

ら約3週間後…….月例ミーティングが行われた。

「えー、突然ですが、営業の井上タクロウを

チームリーダーに任命します。

 

また、営業事務の芹沢ユウを

正社員雇用にいたします。

みんなも知っての通り、

井上くんは今まで部下を持つことを

拒否していたのですが、

 

やっと部下を持ちたいと

決意してくれました。

 

いやー、入社当時から彼を見ていたから嬉しい。

 

そして、芹沢さんは今までの実績からしますと

正社員以上の働きをしてくれています。

ですから、異例ではありますが

正社員雇用を決断いたしました」

部長から突然の発表……びっくり。

 

でも、周りはどうなんだろう。

ますます反感を買うことになるか心配。

けれども、自然と起こった拍手で

その不安は消えていく。

 

チラッと彼の様子を見ると、

顔を真っ赤にして、うつむいている。

 

可愛い……彼を見つめながら自然と笑顔が溢れる。

「じゃあ、井上くんと芹沢さん、前に出てきて。

挨拶とこれからの決意表明」

部長に呼ばれて、2人で前に出る。

2人並んで皆んなの前に出るなんて。

 

ドキドキ……..とっても嬉しい。

「井上です。俺も大人の階段を登りたくなって、

部下を育てることを決めました。

 

俺の口癖、やる気ないヤツ帰れよ!

は、もう言わないです。

 

責任持って、真剣に仕事と向き合える部下を育てていきます。

よろしくお願いします」

彼はそう言って深々と頭を下げた。

 

今までの一匹オオカミのような彼はどこかに消えて、

まろやかな大人の男性へと成長してる彼を感じられる挨拶。

続いて私の番。ハートの鼓動、ドキドキ高鳴る。

「芹沢です。あの……私…….

社員としてふさわしくなれるよう頑張ります。

これからますます、営業事務としてもっと勉強します」

そう言って頭を下げた。

そして顔を上げた途端ふーっと気が抜けて、

ペタンと座り込んでしまった。

 

頭に血が上ってバランスを崩してしまったみたい。

緊張しすぎだったからなのか……恥ずかしい。

 

すると、彼が私の手を引いてくれた。

彼に支えられながら、たどたどしく立ち上がることができた。

「芹沢さん は業務は完璧なのに、

お茶目というか可愛いんだね。

 

うんいいね。君たち2人、

これからもっといい仕事していくよ。間違いない」

部長が笑顔で、そうおっしゃってくれた。

もう一度、部内のメンバーからの

温かい拍手が自然と起こった。

 

その拍手の音を聞きながら

運命の恋愛が祝福のエネルギーに

包まれていくのを確信した。

もうこの恋愛で迷ったり悩んだりしない。

無条件の愛で全力で彼を支えていこう。

彼から溺愛される私であり続けたいから。

 

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