ダブルな恋愛小説 「風になる」第三話

ダブルな恋愛小説

「風になる」第三話

 

第一話はこちらです

 

 

第二話はこちらです

 

ダイキはバイクに乗ると男らしいのだけど、

バイクから降りるとダメ男そのもの。

 

愛車のハーレーダビッドソンを

見つめる眼差しは

 

本当に愛しい我が子を眺めてるかのよう。

扱いにくいハーレーをこよなく愛してるというところから、

実はマメで器用なのかなと

期待するときもあるのだけど、

ツアーについての彼との

LINEのやり取りでも

ダメ男なところが感じられる。

 

「ミナミー、次のツアーはどこにする?

 また箱根あたりにしよっか?

 

 宿は女性メンバーが

 喜びそうなところを探しておいてね。

 前の宿も良かったみたいだよ」

 

こんな風に大まかな場所を指定して、

宿選びは全て私任せ。

 

彼は、ツーリングルートを

考案するのに

夢中になっていて

宿には無頓着。

それとハーレーのメンテナンスに夢中になってる。

ツーリングで遠出する前は特に念入り。

 

わがままで自分の興味があること

以外は私に任せっきり。

この辺にダメ男なところを感じてしまう。

 

「ダイキ、箱根の宿

 ここにしよっかなと

 思ってる。

 聞いたら団体も

 受け入れてくれるし、

 バイクの保管も

 手馴れてるみたい」

 

「オッケー。ミナミがいいって

 いうなら大丈夫っしょ。

 

 じゃあ、来週末あたり

 二人で下見いきますか。

 まずは俺たちだけの

 旅行の手配よろしくね」

 

彼とのLINEのやりとりを

私は、オッケーっていう

スタンプで返信する。

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