ダブルな恋愛小説 「風になる」第二話

ダブルな恋愛小説

「風になる」第二話

 

第一話はこちらです

 

バイクにハマったきっかけ。

それは家庭で

居場所を失ったから。

好きになった人の両親なら

自分の両親と同じように

愛することができると信じきって、

何の迷いもなく

新婚早々彼の両親との同居を始めた。

 

最初のうちは

仲良し2世代家族だったけれど

変化が訪れたのは娘が生まれてから。

娘の育児方法や習い事で主人と揉めた。

その揉めてる様子を見て

義理の両親の私への

態度が一気に豹変し、

風当たりが強くなった。

 

産んだ娘を私から

取り上げられるかのようにされて、

蚊帳の外のような状況になった。

今年5歳になる娘は、

母親である私を

どこかよその人って

目線で私を見るようになり、

 

義父と義母をじいじ、ばあばと呼んですっかり懐いている。

家にいる場所がなくなり、娘が3歳の時から

平日は派遣社員で事務の仕事をしている。

仕事休みの土日くらい娘と遊びたいけれど、

娘は私を拒否する。

もう私は家にいてもいなくても

いいような雰囲気を娘からも出される。

 

ここじゃない

どこか遠くへと

逃亡したい気分になり、

学生時代に覚えた

バイクを再び始めた。

バイクを購入することも、

土日にバイクに乗る私を主人は咎めることはなかった。

 

「怪我には

 気をつけるようにね」

 

という一言を、

ツーリングに出かける時に声をかけてくるだけ。

 

kizunaのサークル活動は主に土日。

毎週末は日帰りのツーリング、

3ヶ月に1回は1泊2日のツーリングツアーという

スケジュールで活動している。

ツーリングツアーの下見は

ダイキと二人きりで出かけるのが当たり前となっていて、

その下見が私たちのお泊まりデートとなっている。

 

私たちは本当に仲良し。

W不倫だっていうことを

忘れてしまうくらいに

いつも一緒の時間を過ごしている。

朝晩のLINEは当たり前だし、

毎週末はサークルでツーリングを楽しんだ後、

二人でホテルでしっかりと愛し合う。

そして、3ヶ月に1回は

ツーリングツアーの下見という名目で

一泊二日のお泊まり

ツーリング・デートを楽しんでいる。

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