5次元恋愛小説 「時空を超えた恋物語」 第二話

 

5次元恋愛小説

「時空を超えた恋物語」 第二話

 

第一話は

こちらのブログです。

 

 

それから3週間後、彼から飲みのお誘いLINEが来た。

待ち合わせに指定されたのは、

銀座のバー。

「地味なバーだけど、

 静かで落ち着く

 空気感ある場所です。

 俺の東京の隠れ家。

 レイコにだけ教えてあげる」

こんなLINE文章が添えてある誘い方は、

ずるいなあと思うの。

 

だってね、再会する前から

私の胸の鼓動が、

どんどん高まっていくから。

せっかくの再会だから、キレイな私を見せたいな。

今晩から、基礎化粧品を丁寧に使いながら

スキンケアに力を入れていこう。

待ち合わせのバーに現れた彼は、

大人びたオーラを醸し出していたの。

やっぱり会社を継ぐって

並大抵のことじゃないんだ……

彼を一目見て確信したの。

「シンジ、めっちゃ大人の男性。

 見違えたー」

「嬉しいな。大人の男性っていう意味を

 前向きに解釈しておくよ。

 おっさんって意味じゃないよね?

 レイコは、キレイ。

 ますますキレイ。

 学生時代から

 キレイだったけど、本当にキレイ」

そんなにキレイを

何度も言われると、

ドキドキしちゃうじゃない.……

心の中で、ときめきが溢れていくのを感じるの。

話が弾んで、あっという間に23時過ぎ。

そろそろ終電になってしまうな……

「シンジ、ごめんね。

 私、終電がそろそろなの。

 すっごい楽しかった。また誘って」

「もうこんな時間か。

 あっという間だったな。

 駅まで送るよ」

二人でお店を出た後、銀座を二人で歩くの。

酔った私の足取りがふらついていると、

彼が私の手を握ってくる。

素直に嬉しい……

ドキドキしちゃう……

だから、私もぎゅっと手を握り返すの。

「レイコ、今度、

 長野に遊びにおいでよ。

 俺が贔屓にしてる、

 とびきり美味い和食屋さんに

 連れて行きたいんだ」

「うん、遊びに行くよ」

「ホントに?嬉しいな。

 デートの約束が成立したね。

 じゃあ契約書にハンコ押さないとな」

そう言うと、彼は私に

キスをしてくるの。

キスの魔力で

わたしはトロンとしたまま…….

「続きは長野で。待ってるよ」

彼はそう言って、

おでこにキスをしてくれた。

その次からは、

彼発信の

LINEが朝から晩まで届く。

仕事の話、

趣味で参加してる

地元フットサルチームの話。

家族の話以外は、なんでも話してくれるの。

だから私も、仕事の話や趣味の話をするの。

 

二人はLINEでどんどん絆を深めて行くの。

少し離れた場所に住んでいてしかも、

秘密の恋愛の私たちにとって、LINEは愛のキューピッドなの。

銀座のデートの翌月、長野デートの日程が決まった。

日程が決まってからはサクサクと待ち合わせ場所や時間を決まっていく。

ギリギリ日帰りできるのかなと思いながら、

デートのために仕事の調整を考えながら

ドレッサーの前で洋服を選んでいると、彼からLINEが届いた。

「レイコ、あのさ、

 長野に来る時にはさ、

 俺が家族から離れて

 一人になるために内緒で借りてる

 一人暮らし用のマンションに

 遊びに来て欲しいんだ。

 秘密の部屋だよ。

 それでさ、宿泊するつもりで

 長野においで」

そのLINEを見た瞬間、ふうって一息ついて、

お気に入りのミネラルウォーターを一口飲むの。

 

そして、もう一度

LINEを見つめる。

LINEから彼の本気度が

伝わってくるの。

だからね、もうこの恋愛は

進めるしかないな、

後戻りできないと思ったの。

そしてね、

真剣な恋愛に身を焦がす覚悟を決めたの。

だから私、真剣恋愛への決意表明を込めて、

ハートマークいっぱいのLINEで返信した。

デート当日、長野に到着すると彼が駅まで車で迎えにきてくれた。

軽く観光しながら彼が贔屓にしてる和食屋さんへと向かって行く。

 

お店に到着するなり、おかみさんが彼と目だけで合図する。

そして無言で一番奥の個室に案内される。

ああ…….秘密の関係だからこそ

大切にされてるのね……..

そんなふうに実感するの。

その日の夜、初めて結ばれた。二人で一晩中話し込んじゃって..…..楽しかったな。

学生時代の頃の話や今の仕事で叶えたい目標の話をした。

ベッドの中で裸で話し合いながら私は、

最高の恋人と最高のビジネス相談相手を手に入れたんだって胸が騒いだの。
 

続く・・・

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